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第一章【古王国時代】
1.古王国時代の概要【聖歴前150年?〜聖歴363年】
……一般的に、古王国時代は都市国家連合成立元年、すなわち聖歴1年から聖歴363年、その崩壊に至るまでの期間を指すが、ここでは聖歴以前の古代魔法王国時代末期から、王国崩壊後、百数十年続いた混乱の時代を含めて【古王国時代】としている。
なお、聖歴成立以前の正確な暦の資料等はなく、項頭の前年数はあくまで仮定の年数である。
が私自身の経験に基づく記憶とそのあった数少ない資料に基づいてのものであり、その他の歴史書よりは多少信頼度は上であると自負している。
私は大陸に残る、おそらくは最後の高位エルフである。
閑話休題
古王国時代は大きく分けて、広大な領地を持つ4つの王国と、数十の都市国家群が存在していた。
その中でも中心的役割を果たすのが、建国王カルザス一世【聖歴前?〜聖歴18年】が興した古代オーダリ王国である。(注釈、三国時代のオーダリ王国と区別するため一般的には前期オーダリ王国と称される)
て
カルザス一世については後に詳しく触れるが、古代オーダリ王国は、その他の三国【フィロメラ】【ジャスラ】【エルシス】と、大陸交易の拠点にある7つの都市国家を基幹とする、【都市国家連合】の中心として、勢力を拡大していた。
そもそも、都市国家連合構想はカルザス一世がまだ、オーダリ建国前に提唱していたもので、その目的は【闇の勢力】に対する人類の抵抗であった。
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