星になれなかった妹へ

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「わたしがしんでもね、お兄ちゃんはかなしくないよ。 だって、ひとがしんだら、あのおそらにのぼって、ほしにあかりをともすのだよって、おばあちゃんが言ってたもの。 だからね、お兄ちゃんは、おそらをみて、ほしをみて、おもいだすのよ、わたしのことを。 …わたしのすがたがなくっても、そばにいるのだって。 だからさびしくなんかないって…ーーー。」       ✳︎   ✳︎   ✳︎  死んだ妹の口癖だった。   …あれから星を見ると、決まって妹のことを思い出すようになった。 ーだが、妹はきっと知らなかったのだ。この言い伝えの全てを。 この言い伝えの続きは、こうだ。
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