2

3/12
前へ
/100ページ
次へ
懸命に料金システムを説明する彼女は、拳をグッと握りしめながら肩を小さく震わせている。 言葉もたどたどしく、これが売りの1つだとは到底思えなかった。 「追加は、今は構わないよ。とりあえずネクタイは緩めてもいいかな」 …何にしても。 お金は入る時に支払っているので、私は言いながらも既にネクタイを緩めながら、スーツのジャケットを脱いだ。 こんな子が、本当に今から私の相手をするのだろうか。 にわかに信じがたいが、それはまぁ今からわかるだろう。 そう思いながらベッドに腰を下ろすと、私は何の気なしに彼女を引き寄せようと手を伸ばした。 「やぁっ」 「は…………?」 まるで弾かれたように手を引っ込めた彼女に、私は思わず唖然としてしまった。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加