声劇本編

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声劇本編

__本編__ 百合:「初めて見た.......花吐き病って言うんだろ、?それ。」 紫香:「.......っ、」 ナレ(紫香):「何が起きたのか自分でも分からなかった。ただ苦しく喉を押さえ下を向く。視界には紫の花弁」 百合:「おい!大丈夫か?……しっかりしろ!」 ナレ(紫香):「……見られた、何故かそう思った…。そしてなぜか霞む視界に自分の意思で動かない体。次の光景は見れず視界は暗転した。」 紫香:「……ここは?」 百合:「気が付いたか!体調は?大丈夫か?」 紫香:「……っ、だ、だいじょう、ぶ……です。」 百合:「わ、また花出てきたな。息出来るか?」 紫香:「……大丈夫…です、それより…ここは?」 百合:「ん?病院連れてっていいのかわかんねーからとりあえずテキトーに木陰探して休ませた。」 紫香:「……ありがとう、ございます。」 ナレ(紫香):「御礼を言いつつも視線を逸らす。息はもう苦しくない。けど目の前の人に貴方が元凶とも言えず、かと言って目を合わせられるわけでもなかった。」 百合:「花吐き病、初めて見たけど本当にあるんだな。発作みたいな感じなのか?」 ナレ(紫香):「なんとも言えず首を振る。なったのは初めて、元凶に見られているのが尚のこと気まずい……この病気の原因を知らないのだろうか」 百合:「そうなのかぁ、あんま詳しくねぇからわかんねー。まあもうちょっと様子みて大丈夫そうなら安心だな。それまでここで安静にしとけよ。ちょっとだけ飲み物取ってくるから。」 ナレ(紫香):「頷く間もなく傍を離れる彼女。……言えるわけが無い、花吐き病の原因なんて。」 百合:「おーい!大丈夫かー?ボーっとしてるけど。ほら、冷たい飲み物。飲まなくてもいいから額とかに軽く当てとけ。」 紫香:「……熱中症じゃ…」 百合:「気持ち落ち着けばなんとかなんだろー!」 紫香:「……はい」 ナレ(紫香):「割と大雑把な人ようだ。言う通りに冷えた飲み物を額に当てる。……確かに少し頭が冷えて楽になった気がする…横を見ればまた苦しくなりそうだが」 百合:「だいぶ顔色も落ち着いてきたな!もう大丈夫そうか?」 紫香:「……はい」 百合:「そっか!良かった!大丈夫ならもう行くが……病院に行けるなら行けよ!行けないなら家で安静にな!」 紫香:「……あ、あの……」 百合:「それじゃ!またどこかで会えたらな!」 ナレ(紫香):「そう言って彼女は去っていった。明確な約束も何も無いまま、僕にとって忘れられない気持ちを、この零れ落ちる花弁とともに僕に残していった。」 __終了__
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