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「まぁでも、そんなに長く一緒にいられるってことは、それだけの愛情があるってことだよね」
と、美咲はあの後付け加えるようにそう言ってくれたけれど……。
果たして今の私達の間に、‟愛情”なんて美しいものが存在するのだろうか。
切り終えた葱とお豆腐を鍋に入れ、お湯に溶けていく味噌を眺める。
ーー出会った当初は、もちろんラブラブだった。
休日には必ず外でデートをして、手を繋いで。笑いながら私の頭を撫でてくれる拓人の笑顔が大好きだった…。
あの『大好き』という感情を‟恋”と呼ぶならば、今のこの状態が‟愛”…なのか?
そんなの、全然納得がいかない。
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