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 まずは、このディスクの購入とリスニング、心からありがとうございます。デジパック仕様のCDやSACDシングルレイヤーといえども、これほど長い、小説仕立ての〈天使〉たちに関するテクストが併録されているとは思わなかったことでしょうね。    そして、このブックレットも最後までお読みいただき、再び感謝の言葉しかございません。  とりあえず、今あなた様のCDプレイヤーやパソコンから流れているであろう天使の歌声はこのような経緯(いきさつ)で作られてきました。    もちろんフレガータ社と人類純血保護機構(HPPI)との血なまぐさい因縁など、タワー・マンション〈グローリー・タワー〉当時のトレーナーたちへのインタビューから構成したもので、文責はすべてわたしにあります。    世界じゅうにはいくつものオンラインの少年合唱団が存在しますが、インターネットやリモート機器を駆使した合唱団の規模は他に類を見ないものでしょう。  そういった環境が産み出した、まさにインターネットの構造そのものの、根茎(ライゾーム)な環境から産まれた天使の新しい歌声を愉しんでいただけたら望外の喜びです。    こちらの事情をご存知な方もおられるかもしれませんが、もし第ニ世代(Gen.2)の〈天使〉が現れなければ、このライゾーム少年合唱団は、短命な少年合唱団となってしまうかもしれません。    また、人類純血保護機構(HPPI)の脅威もあります。    彼らへの憤りはここには書きますまい。  フレガータ社の〈天使〉養育施設で、人類純血保護機構(HPPI)の犠牲になった〈天使〉やトレーナーたちへ追悼の意を記します。  なお、フレガータ社の広報部長暮沢(くれさわ)裕而(ゆうじ)氏、ドバイ在住のファルーク氏の二名にはたいへんお世話になりました。拙文をもって謝辞とさせていただきます。  〈天使〉の歌声に、少年合唱の魅力、音楽への愛、さらには芸術、文化への尊さを開眼される方が一人でも増えますように。  お聴きになって/お読みになってくださり本当にありがとうございます。        某ゲーテッド・コミュニティにて記す  窪田夏姫    【了】        ──────────────────────  【了】    蜜原みな子  2022.05.13        special thanks to    深水しのぶ様  https://estar.jp/users/379750399    板坂佑顕様  https://estar.jp/users/304047746    深水様にはドイツ語、板坂様にはお酒、をご教示していただきました。  そして、最終校正で「自分が一番めの読者」と、喜んで受けてくれるNちゃん。        参考資料 『アメリカン・デモクラシーの逆説』渡辺靖(岩波新書) 『アウガルテン宮殿への道 ウィーン少年合唱団とともに』パッハー・眞理(株式会社ショパン) 『がんばれ!! 新左翼 「わが敵わが友」過激派再起へのエール』鈴木邦男(SR(エスエル)出版会)
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