3/3
前へ
/35ページ
次へ
 エレベーターは電源が入っていないので使えず、階段を使おうにもシャッターが降りていた。  テスタメント・チームを三十九階で待ち受けていたのは、戦術シールドで防護したフレガータ社の私兵たちだった。銃を把持(はじ)する手はシールドから出さないと撃てないため、テスタメント・チームは私兵たちの手元や足元を狙って撃った。赤外線のレーザー・サイトを使えばよく、テスタメント・チームは善戦し、私兵たちが守る階段へと走り抜ける。  さらに下の階では、フロアの周囲に土のランニング・コースが作られ、植物の室内栽培に使う太陽光に近いライトが照っていた。2階分を抜いて使って作られた〈天使〉たち向けの施設なのは明白だった。  逃げ遅れたであろう〈天使〉とそのトレーナーが何人かいた。攻撃させまじと、フレガータ社の私兵がM4アサルトライフルに装着したグレネード・ランチャーを撃ってくる。階段を下るためには私兵たちを片付けなければいけなかった。  それでも逃げ遅れた〈天使〉を殺害し、テスタメント・チームは前進する。  テスタメント・チームの一人が(たお)された。  私兵たちの防備が崩れる。テスタメント・チームは一斉射撃して私兵たちの防衛を崩し、さらに下層階へと向かう──。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加