一章〜兵士になる!〜

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〜翌朝〜 「はい皆さんおはようございます!」 「おはようございま〜す!!」 「今日は射撃術を習っていくぞ!外の運動場へ移動しろ!」 「は〜〜い」 「準備体操!ほほいがほい!ほほいがほい!1ほい2ほいほ3ほほい!」 「イヒヒヒヒヒ、ふざけた掛け声だな!」 「…!注意しろお前ら」 聞き慣れない声に生徒たちは驚くも、教え込まれた戦闘ポーズを取っていた。 「そんなに警戒しなくてもいいじゃないか。ん?」 「ソサリアの使いだろう、姿を表せ!」 「あたり〜敵になる人間はまだか弱いうちに殺しとくのが一番いいのよ♡」 「聞いてりゃ何だお前!俺らだって訓練して強くなってんだぞ!」 「ちょっとガラン!ここは先生に任せておけば…」 「うるせぇ!根暗のモロモは黙っとけ!」 「何を言うんだよ、君の為を思って言ったのに!」 「呑気に喧嘩か。舐めてんのかお前ら。」 「んだとお前!ウラアアアアアア!!!」 「速度上昇・I!」 殴りかかったつもりが、ガラルは気付かれないうちに背後を取られていた。 「バーカ。移動速度上昇の魔術だよ。 おいお前!コイツの担任だろう?コイツの命が惜しければ、こっちに来て降伏しろ。俺の狙いは担任、お前だけなんでな。」 「お前人質取った見てぇに言うけどよ、まだ俺は負けてねぇぞ!」 「武器も持ってねえガキと魔法を使える俺!どっちが勝つか分かりきってるだろ!ふざけてんじゃねえぞ」 「武器なら、ある!」 ガランがポケットから出したのは、何と拳銃だった。 「銃?!テメェ何でそんな物を…?」 「ガランの銃、あれ射撃練習用の!でもガランにはまだ…」 「おい、お前打つ覚悟あんの?」 「は……?」 「お前に人を殺す覚悟、あんのか?!」 「……それは!」 「やっぱりだ、ガランにはまだ殺す覚悟はない…!」 「もういい、ガラン。俺が降伏しよう。」 「アラレちゃん!」 「うんうん、じゃあこっちに来よっか♡」 生徒たちは不安な目で殺し屋のもとに行くアラレを見守る。 「よし、これでいいだろ!ガランを解放しろ。」 「…や~だね♡サイエスの名門教師がこんな嘘に騙されるとは!驚きだよ。」 「ッ!テメェ!アラレちゃん!やっぱり戦うべきだ!」 「ガラン。そりゃそうだ。最初から生かして返す気もねぇよ。 俺の生徒達を襲う陰湿なクソ野郎はな!!」 「はあ?何いってんだおま…」 バキュンッ!! アラレは素早く銃を装着し射撃したが、殺し屋の魔術によって避けられた。 「おっと…あ、当たるわけねぇんだよ。そんなもん!」 「そうだな。拳銃は当たらない。」 「だが、お前は我が名誉あるサイエスの科学力を持ってすれば…お前を殺すことなど容易いんだよ。」 「あ、ああん?!」 「俺の腕は戦争用義手…お前ごときに使うのは少し勿体無いが…やむを得ん。  対敵兵用マッハ3弾道準備!10 9 8…」 「何だ?!何をするんだ!」 「あれは…あの殺し屋死んだな」 「ああ。あの程度の低級魔法じゃ避けられねえ。」 「ザマーミロだな。ハハハハ!」 この場にいる殺し屋以外の人間は全員分かっていた。その兵器の威力を。 「7 6 5 4…」 「チクショおおおおおお何なんだよ!!!」 速度上昇・I!退散するぜぇ!」 「3 2 1 発射!逃げたって無駄だぜ。」 「ぬおおお?!速いいいい!!!グアアアアアアアアアアアア」 爆音とともにその弾道はもうすでに小さく見えるほど遠ざかっていた殺し屋を、粉砕した。 「汚れた魂を焦がせ。メルガリューサ。」 「かっちょいいいい!アレが対敵兵用の武器の1つ、マッハ3弾道かぁ!」 「ふう…お前ら!俺は上と親への連絡がある!今日は休みだ!」 アラレからの連絡を聞いた日々授業で疲れている生徒たちは、皆密かに殺し屋が来て良かった。そう思っていた。 「なあ、俺アラレちゃんの事ちょっと見直した!かっこ良かったぜ!」 「フフ。俺は、今やっと…教師として認められた気がする。ボソッ」 「なんか言った?」 「いや何でも無いぞ。ほれ今日は疲れただろう。寮に戻っとれ。」 「は〜〜い。  あとモロモ!おーーい!」 「どうしたの〜〜!」 「俺さ!いざ銃撃つとなると!怖くて手が動かなかった!昨日お前が言ってた事!何か分かったよ!ごめん!」 「いや、いいんだ!僕も!勇気出せるように頑張る!」 「青春だな…俺にもこんな頃があったんだな……」 〜2年後〜 「今日を持って貴方達は栄光ある兵士となる!兵士になってからは辛いことが沢山あるでしょうが!挫けず!国のために死力を尽くせッ!!」 「はっ!」 「アラレちゃん!」「先生!」 「今まで…ありがとう!」 「おおおおお!俺は!幸せものだ!頑張れよお前ら!応援してるぞ!」 「アハハ先生泣いてる」「鼻赤くなってますよ……フフ」 一章〜兵士になる!~ 完
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