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「助けに行きたい」
「仲間に、相談してみます。ですが、基本的に、俺は桜葉を護りますが、将利君はどうでもいいのです」
どうでもいいというのは、少し間違っていて、将利を救助するという命令が出ていないらしい。でも、どうも白蓮が属する組織は、誘拐を扱っているので、仲間に連絡して協力を求めていた。
「桜葉は、普通の生活をしていてください」
「他に出来る事が無いからな」
とりあえず、今出来る事はない。そこで、俺はキッチンに行くと、朝食を作っておいた。
「白蓮、朝飯!」
「今、行きます!」
すると、麻野が先に来て、食事を見ていた。
「麻野さんは、こっち。焼き魚とご飯、味噌汁」
麻野は和食が好きだ。
「どこに材料があったの?」
「俺の車に積んでいたものです」
材料は、俺の車に積んでいた非常食だった。でも今の非常食は、かなり美味しい。
「白蓮は、朝っぱらからヌードル、それとサラダ」
「サラダは、そこの雑草ですね」
雑草ではなく、生き延びていた野菜だ。
朝食を食べ始めると、麻野がご機嫌になっていた。まだ将利が誘拐されたと、気付いていないのだ。
「俺は午後には乃芙さんの所に帰るよ。それで、白蓮が先に越して来るから、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
麻野が心配なので、先に白蓮に来て貰おう。
「わかったよ。準備しておく」
白蓮が引っ越ししたら、麻野にもこっちの部屋に移って貰おう。
「将利、家に帰っていないそうだよ。どこで、遊んでいるかな…………」
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