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将利だけでも十分にゴリラであるのに、轟は更に凄いゴリラであった。全身に黒い毛が生えていて、それも産毛ではなく、頭髪のような剛毛だ。黒々としていて、肌を覆い尽くす程に生えている。
裸だと思いたいが、ゴリラが裸でいても不思議ではないように、轟もそれが自然な姿に思える。胸毛から続いて足にまで、剛毛が生え、かろうじて顔の部分にだけ毛が無い。
「進化の途中の……人類か?」
「思ったよりも、冷静で良かった」
俺は、冷静ではない。今にもここを飛び出して、このゴリラを殴りたい。しかし、場所が分からないので、特定していただけだ。
将利は、こんな風にゴリラに交尾されていい筈の人間ではない。
「ゴリラめ…………」
「…………この方は人間です」
将利は、多分初めてなのに、すんなりと男のモノを受け入れ、しかも善がり狂っていた。将利の足がゴリラに絡み、自分で腰を振り、更に激しくしろと要求している。薬物を使用されている風でもなく、ただ尻で感じているようだ。
更に、舐めて吸われているせいか、将利の乳が膨らみ、乳首もピンと立っていた。
「Dカップくらいか…………」
「筋肉ですけどね」
更に驚くべき事は、将利のモノは、クタリと垂れて、萎んだままで揺れていた。すると、善がっているのは、尻の快感だけという事になる。
「もしかして、将利はEDだったか?」
「ドライで感じた方が、長く持続できるのですよ。将利君は、本能で分かっているのでしょう」
将利は、麻野に惚れていた。そして、日々、口説いていた。それなのに、他の男に抱かれて、善がっているのは許せない。
画像の中の将利は、男に乗られて嬉しそうに笑っていた。そして、自分の中に男が存在し、愛し合っている事に悦を憶えている。俺は、将利も殴って、目を覚まさせてやりたい。
「ここは、どこだ。取引が終了したのか?もう海の上ではない」
海は苦手だが、陸に上がったのならば、俺の範疇だ。どこにいても、場所を突き止めてやる。
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