うさぎ日記

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 菊池沙彩は中学三年生の時に見た、一枚の絵に心を奪われた。美術部が毎年多目的教室に絵や立体作品を展示している。そこでその絵を見たのだ。視線が強い力で引き寄せられるような気がした。その絵の下には名前が書かれた紙が貼ってあり「有岡志乃」と書かれていた。彼女はその思いの勢いのまま、多目的教室で作品の管理をしていた美術部の顧問に話しかけ、そしてこう言った。 「美術部に入りたいです」  
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