なんて事してくれたんだ❗

1/1
276人が本棚に入れています
本棚に追加
/212ページ

なんて事してくれたんだ❗

「……どういう事?」 「つかささんが亡くなる瞬間、強く思ったのが猫さん達の事だったので、一緒にきてもらいました」 うん、確かにそうだった。 その瞬間、思ったのは「猫達のご飯、どうしたらいいのかな」だった。 ネコバカだなぁ、私。いや、ただのバカ? 「もちろん、本人さん達にも許可をもらいましたよ。一緒に行きますか? って」 本人? 本猫? と首をひねっている女神様を見ながら、私はちょっと感動していた。 うちの子達、一緒に来てくれるって言ったんだ。 ……ん? 「で、猫達は?」 その瞬間、女神様の目が分かりやすく泳いだ。 「それが、その……」 おい、何やらかしやがった、アホ女神。 「つかささんの手続きが終わるまで待っててって言ったんですけど、みんな好き勝手に……」 猫に「待て」が出来るわけないでしょ! 「外に出てしまって……」 「はあ!?」 うちは完全室内飼いなのに、なんて事を! 「止めたんですけど……」 女神様は半泣き状態だ。 だから、猫に待てはムリだって!! ちょっと待って、ここって異世界よね。 「この世界って、魔物とか……」 「普通に、ドラゴンとかいます」 なんて事してくれたんだ! 「だ、大丈夫です。転生するにあたって、猫さん達にも能力を授けましたから」 「そうなの……?」 なら、ちょっとは安心かな。 いや、ドラゴンがいる世界なんだから、やっぱり心配に決まっている。 「ドラゴンなんかに負けません!!」 ……は? 「猫さんに能力を授けるのは初めてだったので、気合い入れました!!」 何言ってんの、女神様。 「お一人でも、国一つくらい滅ぼせます!」 お一人? お一匹? と女神様は、またもや首をかしげている。 なんて事してくれたんだ!!(2回目)
/212ページ

最初のコメントを投稿しよう!