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なんて事してくれたんだ❗
「……どういう事?」
「つかささんが亡くなる瞬間、強く思ったのが猫さん達の事だったので、一緒にきてもらいました」
うん、確かにそうだった。
その瞬間、思ったのは「猫達のご飯、どうしたらいいのかな」だった。
ネコバカだなぁ、私。いや、ただのバカ?
「もちろん、本人さん達にも許可をもらいましたよ。一緒に行きますか? って」
本人? 本猫? と首をひねっている女神様を見ながら、私はちょっと感動していた。
うちの子達、一緒に来てくれるって言ったんだ。
……ん?
「で、猫達は?」
その瞬間、女神様の目が分かりやすく泳いだ。
「それが、その……」
おい、何やらかしやがった、アホ女神。
「つかささんの手続きが終わるまで待っててって言ったんですけど、みんな好き勝手に……」
猫に「待て」が出来るわけないでしょ!
「外に出てしまって……」
「はあ!?」
うちは完全室内飼いなのに、なんて事を!
「止めたんですけど……」
女神様は半泣き状態だ。
だから、猫に待てはムリだって!!
ちょっと待って、ここって異世界よね。
「この世界って、魔物とか……」
「普通に、ドラゴンとかいます」
なんて事してくれたんだ!
「だ、大丈夫です。転生するにあたって、猫さん達にも能力を授けましたから」
「そうなの……?」
なら、ちょっとは安心かな。
いや、ドラゴンがいる世界なんだから、やっぱり心配に決まっている。
「ドラゴンなんかに負けません!!」
……は?
「猫さんに能力を授けるのは初めてだったので、気合い入れました!!」
何言ってんの、女神様。
「お一人でも、国一つくらい滅ぼせます!」
お一人? お一匹? と女神様は、またもや首をかしげている。
なんて事してくれたんだ!!(2回目)
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