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旅立ち させてよ❗
「ステータスの中に、マップ機能とかもありますから」
なるほど、無限収納にマップとか、私にもそれなりのチートがあるわけだ。
手のひらサイズになったりゅうたろうを見ながら、ふむふむと私は頷いた。
気がつけば、着ている服もファンタジー風のものに変わっている。
ステータスを確認すると、防御力∞とかいろいろ付与効果があるようだ。
……若返ったりはしないのか。ちょっと期待していたのに。
いや、別にいいんだけどね。
ため息をつく私をよそに、女神様は手のひらサイズのりゅうたろうにメロメロだ。
「小さくて可愛いですねぇ」
猫は大きくても可愛いです。
お城サイズだって、多分、きっと、おそらく……。
「りゅうたろうちゃん、これ食べる?」
女神様、とうとう、ちゃん呼びになりましたか。
女神様の差し出した某おやつに、りゅうたろうは困惑しているようだった。
ちらっと私の顔を見上げてきた。
間違っても、飼い主の許可を待っているわけではない。
食べたければ、人間が止めても食べようとする生き物なのだ。
単に「何、これ?」の表情だ。
「りゅうたろう、カリカリしか食べないので」
「そうなんですか?」
「じゃあ、これならどうかな?」
どこから出した、女神様。
「食べたら行くよ、りゅうたろう」
ほかの子達も、早く見つけてあげなければ。
「こっちも食べる?」
行かせるつもり、あります!?
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