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そういう事は早く言え❗
「そろそろ行きたいんだけど……」
りゅうたろうをかまい倒している女神様に声をかけると、はっとしたように振り返った。
「そうでした!」
忘れるんじゃない。
「つかささんには、一刻も早く見つけてもらわないと、この世界が滅びかねないんです!」
……は?
滅ぶって、どういう事?
もしかして、私と猫達が世界を救わないといけないとか……?
いや、アラサーにはキツイって。
「猫さん達にあげた能力が高すぎて……」
ん?
「もし、猫さん同士で戦ったりしたら、国どころか大陸が滅びます」
「……」
「ご本人達は遊んでいるつもりでも、世界がもちません」
ご本人? ご本猫? とまたしても女神様は首をかしげている。
いや、もう、それはいいから。
猫達にぼろぼろにされた我が家を思い浮かべて、私は頭を抱えた。
……あれが世界規模で?
ていうか、私と猫達って主人公じゃなくて、まさかの魔王ポジション?
「お願いです。早く猫さん達を見つけて、世界が滅ぶのを止めて下さい!」
そういう事は、もっと早く言え!
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