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次の花へ
次の朝、七海はワクワクと期待を胸に花を見に行った。花はどうなっているのだろう、大きくなっているのか、それとも空を飛んでいるのか。だが、予想は外れていた。
「お母さん!!お花が枯れちゃってる!!どうしよう!!どうしよう!!」
花を見る刹那、七海はひどく取り乱した。
「あら、枯れてるね。でもなーちゃん、見て」
お母さんは花の中から、丸い小さい物体を取り出した。
それは──、
「種、、、?」
「そう。なーちゃんがちゃんとお水をやって育てたから、花が咲いて、また新しい種を、チューリップが遺してくれたんだよ」
「じゃあ、まだお花は無くならない?」
「うん、なくならないよ」
「やったー!」
「じゃあ、種を植えようか」
「わかった!」
七海は、また種を植えた。ひどく美しい、花が咲いた。
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