第23話 「届かない」

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1階についた。 fa0f290e-001f-4363-b5ea-d9fac79e51f5 いつもならここからエントランスにも行けるが 深夜ともなればシャッターで遮断され、入口は社員通用口のみとなる。 守衛室は、あの角を曲がった先だ。 ――――… 沙利 「閉まってる!?」 e26882bc-9847-40bc-9223-ed7db263b155 守衛室の窓口にはブラインドが下ろされていた。 隙間からも明かりが漏れることはなく、真っ暗。 まるで人の気配がしなかった。 一縷の望みをかけて呼び鈴を鳴らす。 …反応がない。 沙利 「すみません!」 叩くように窓をノックしたが、やはり返事は返ってこなかった。 沙利 「守衛さんも帰ってる…ってこと?」 たしか守衛さんは社内が無人になったのを確認した後 最後に通用口のドアを施錠して、 帰る…はず。 隣にある社員通用口を見た。 沙利 「…。」 33ecda60-b948-4c86-aa36-3fe76e5f29b8 ランプが…赤い ガチャン。 沙利 「やっぱりロックされている。」 本来ならロックされていても、セキュリティーカードがあれば開くようになっている。 だけど、今はそれがない。 倉庫用のセキュリティーカードをかざしてみたが、やっぱり反応は無かった。 カードもない、開けてもらうことも出来ない。 そして、今社内に残っているのは…私だけ。
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