彼氏君と私

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彼の第一印象を聞かれると、「怖い」。 それしか浮かばなかった。 話したこともなければ、転校初日、しかも教壇で紹介されてる最中に。 私と目が合った途端に目の前までやってきて、突然の告白だ。 生傷を作っている彼の名前は「野木 渚(のぎ  なぎさ)」くん。 黒髪の目が隠れるくらい前髪から覗くその瞳の真剣さに、私は息をするのも忘れて「うん」と頷いていた。 それが私たちの始まりだった。
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