939人が本棚に入れています
本棚に追加
「こ、公共の場所で」
「だって我慢出来なくなっちゃったんだもん」
だもんって可愛こぶっても!!
「野木くんのスケベ、、、」
「ははーん?これがスケベなんだー?」
うなじに手を置いていた野木くんの右手が背中にツツっと撫で下ろされると、ポロシャツの左袖をクイっと後ろへ引っ張られ、呆気なくソファに倒れた。
「俺の思うスケベって、こういうことなんだけど?」
彼の右腕が首の下にきており、いつのまにか彼に腕枕されていることになっている。
左耳にかかる野木くんの吐息がくすぐったくて、熱のこもる彼の瞳がまっすぐ私を射抜く。
「男に組み敷かれる気持ちはどうですか?」
悪戯な笑顔がとても悪魔に見えて仕方がない。
「左手が乙葉のこと触りたいって。どこ触っていい?髪?顔?唇?」
「それとも」と言葉を続ける彼に、そばにあった小さい星のクッションを彼の顔に押し付けた。
「ごめんなさいーっ!!野木くんはスケベじゃありませんでしたっっ」
「えぇ、これからが良い所なのにー?」
星のクッションを呆気なく取られたが、「ごめんはこっち。舞い上がってるからついキスしたくなっちゃったんだ。嫌な気持ちになってない?」と反省の色を滲ませた表情をしている。
「なって、ない」
「じゃあ、またキスしちゃお」
それとこれとは話が別!と拒否すると、彼は笑って額にキスを落とす。
「これくらいはさせてくれなきゃね」
神様、私の心臓は何故強靭につくってくれなかったのですか。
ポンプがダメになりそうです。
最初のコメントを投稿しよう!