彼氏君と噂

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入れ替わるように黒づくめの清掃員たちがすすすっと静かに入ってきて、無駄のない動きで透明の袋に男達の所持品などを回収していく。 暖かくて、力強いその温もりに私は意識を手放した。 彼と彼女の周りはまるで、スローモーションのようで、白黒の世界になってしまったように。 彼の気持ちに影を落としてしまったこと。 私はこの時の気持ちを知る由もなかったのだ。
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