嫉妬と彼氏君

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嫉妬と彼氏君

「えっ?!ねぇ、如月さんめっちゃ印象違くない?!」 「変かな?遅めの高校デビュー的な?」 メガネからコンタクトにし、髪色もナチュラルブラウンに染めて、眉毛も整えたりしてみたら、女子ウケが良く朝からこの調子である。 「だってあの天下の如月乙葉だよ?!あのダッサイ髪型に規則1番‼︎の制服にメガネ笑 なのにあの野木渚と噂になるところ?本当不思議だわ〜笑笑」 「絶対今のままが良いよ!めっちゃ可愛いもん!てか、あのメガネ変身でもできるの?ってレベルでやばいよw え?てかこれすっぴんなの?眉毛整えただけ?」 「肌キレー!髪の毛も少し染めてる??」 清楚ギャルたちに囲われて若干場違い感が。 でも、悪い気はしない、かな。 野木くん、髪の毛染めてる私でも大丈夫かな? (校則の範囲内のナチュラルブラウンだから気付かれない可能性高いケド、、、) 予鈴がなるまでひたすらにギャルたちに遊ばれていたが、彼女たちがイキイキしているのを見てつい気を許してしまった。 このまま友達も増えていくといいんだけどな。 野木くんの席は1番後ろの席で反対にに私は1番前の席で、前より会話することが減った気がする。 少し寂しさを覚えたが、彼の気持ちがわからないまま過ごすのか、それとも彼が何か反応を示すのか。 が、それは唐突にやってくる。 今日日直の仕事あったの忘れるところだった。 しかも、野木くんと日直。 相変わらず長い前髪。濡れたように細い髪の毛。 長いまつ毛はいつも伏見がちで、たまにしか合わない視線にドキドキする。 おかしいな、好きな人と視線はよく合うって聞くのに。意外と合わないんだよなぁ。 なんでだろ? 日報を書く彼を見続けていると、視線に気がついた彼の双眸と合う。 あ、そっか。 彼の身長が高いから、私が見上げなきゃ視線が合わないだけなんだ。 「そんなに見つめられると穴開きそうなんですけど」 ぽぽぽっと耳が赤くなった野木くんの表情に思わず釣られて、照れてしまう。 「ご、ごめんね!どんな顔だったっけ?と思ってたらついガン見しちゃって」 野木くんが照れてる。かわいいかも、、、。 緩みそうになる口角筋を引き締める。 「僕はいつも如月さんのこと見てるよ」 「へっ?」 今度は顔が赤くなってないか、平静を装っているか?と内心ドキドキしていたが。 彼は左手を顎に添えて、頬杖つきながら妖艶な瞳で唇を開いた。 「こっち見てくれないかなって、毎日」 「ま、いにち?」 毎日?! 耳が熱くなるどころか首の後ろまで熱くなった。 と、耳朶にかかる吐息に肩の力が抜ける。 「好きだよ。君が好きでたまらない」 あなたはどうして、唐突に告白してくるの?!
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