岡っ引き

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 雄三は湯屋の跡を継ぐことは決まっているのでよそには奉公に行かなかった。  湯屋の跡継ぎだったとしても奉公に行く者は少なくなかった。  孝蔵に情のようなものが芽生えた。妻のさいだけにではなかった。彼の心の中にも春が来たような不思議な気がしていた。                             (了)
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