Gが飛ぶ! ~九条探偵事務所~

10/15
前へ
/15ページ
次へ
もう流石にいいだろうと思った。 これから何人増えようと同じだ、気持ちの整理はついた。証拠を叩き付けて別れよう!そう思った時、スマホが光った。 [久里、今何してる?今からそっち行っていいかな?で明日は久里の家から出勤したい] PCの画面を見た。また隣の部屋らしい。目の前に別の女がいるにも係わらずこんなメールを平然と打っている奴。 奴の考えている事はわかっている。明日の月曜日のラッシュが嫌いな奴は、自分の会社に近い私の家から出勤する方が楽だからだ。 ふつふつと体じゅうに怒りが沸いて来た。 このまま黙って別れるものか!Gちゃんにはもうひと働きしてもらおう。 それから4日かけ、奴を凝らしめる段取りは付けた。 後は十畳さんにお願いするだけだ。 「もしもし、九十です」 「おう!順調かな?」 「はい、証拠は固めました。それで実は十畳さんにお願いがあって……勿論追加料金はお支払します」 それからお願いの内容を話し、快諾してくれ、全ての準備は整った。 決戦は金曜日の夜だ! [金曜日の夜、1時間だけでも時間ある?スッゴクビックリするプレゼント渡したいの。いつものカフェで待ってます] 返事が来た。 [仕事の調整してみる。無理なら日曜日の夜に行くよ] まただよ! スマホに吐き捨てた。 「もう手は打ってあるから他の女達には断られますよーだ!」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加