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「最近怪しいんです。会う頻度も減って……。私は結婚まで考えていたんですけど、確かに仕事は忙しい人なんですが……」
「別れちゃえばいいじゃないですか?」
八十さんが棒読みで言う。
「そう思ってるのですが、思いきるきっかけが欲しくて」
腕組みをして聞いていた十畳さんが
「つまり、あなたは彼氏さんに他の女がいると、うすうす勘づいているのですね?」
私は言葉を返せずうつ向いていた。するとテーブルに一枚の紙が出された。
「調査費用の一覧です。その内容ですと少なくとも1週間から10日。調査員の人件費、経費を足して50万からになります」
「えぇ~!探偵さんてそんなにかかるんですか?私、派遣で働いていて、いっぺんには……」
咳払いをした十畳さんが
「八夜、今何時だ」
「[え~18時57分です」
「九十さん、申し訳ないがここ19時までに施錠しなきゃならないんで。続きは隣の事務所で伺います」
「は、はい……でもご相談は夜8時迄って書いてありましたが……」
「いいから、いいから、あれは表向き、となり開いてるんで入ってて下さい。あっ!なんなら不信に思ってるんだったら扉は開けっ放しでいいですよ」
「は、はい……」
不信に決まってるだろ!何だかわからず一旦外に出て隣の事務所の扉を開けた。
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