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落ち着け
『こちらも先程完了しました。今から夕飯作りに行ってもいいですか?』
震える手で『OK』と送信する。
ベランダからコソコソと出入りするのとはわけが違う。
吉岡が俺のために買い物をして俺の部屋にやってきて俺のために晩飯を作ってくれる……
「マジか! こんなの通い妻じゃないか!」
俺は一人の部屋で悶えまくった。
ひとしきり畳の上でゴロゴロと転がって、俺はようやく落ち着きを取り戻した。
三軒茶屋から電車で5分ほどって言ってたかな? しまった、迎えに行ってやればよかった。そのまま一緒にスーパーで夕飯の買い出しなんかして……
「マジか! そんなのもうカップルじゃないか!!」
俺は再び畳の上をゴロゴロと転げ回った。
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