管理人さんとコウタロウ

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管理人さんとコウタロウ

男性ながら、華奢なアクセサリーがよく映える。思わず見とれていると、管理人さんは言った。 「どうぞお上がりください。契約内容の確認をしてから鍵をお渡ししますので」 案内されるまま部屋にあがりこみ、中央に置かれた革張りのソファに腰を沈める。 するとカチカチとフローリングの床を鳴らしながら真っ白なトイプードルが近づいてきた。 「あっ、すいません。犬は大丈夫でしたか?」 「えっ? あ、はい。アレルギーとかもないですし、大丈夫です」 「それなら良かった。その子、コウタロウって言います。噛んだりはしませんので」
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