スマホに写る白い影事件。

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スマホに写る白い影事件。  20220522  西の茶店 家の近くの公園にいる地域猫三匹に、よく餌をやりに行っていました。 懐いていたので撫でながら餌をやり、スマホで写真を撮るのが日課でした。 いつものように猫を被写体に写真を撮っていると、左から白い影がひらりと。 ブロック塀に置いているフードと器を入れているビニール袋が風になびいたのかと、ビニール袋を手で押さえてから、またパシャリ。 白い影はまた左側からひらりと写り込んだ。 しつこいな・・・。 ビニール袋をガサガサと押さえて、パシャリ。 白い影はあざ笑うようにひらひらと写り込んだ。 鬱陶しいなあ・・・。 気を取り直して、パシャリ。 ひらひら、ひらひら。白い影が写り込む。 風、吹いてるっけ・・・? そして私は、ようやくビニール袋の位置を確認した。 ビニール袋が風になびいても、フレームに入るような位置には置いていないのだ。 なら、このひらひらと写り込む白い影は一体なんだ? 四回連続、スマホに写り込んだ白い影。 偶然にしては、多すぎる。 背筋がぞわっとした。 猫を撮りたいだけなのに。 猫は写らず白い影だけ写った写真。 気持ち悪っ!! 思わず指二本で九字切りしたら、地域猫三匹がびびって逃げ出した。 写真はその場で消去。 怖くてそれから一週間、公園には行けませんでした。 何かがいるかもしれない公園。 何もいないかもしれないけれど。 今まで通り、写真を撮るのが怖い。 私の中に芽生えた、シャッターを押す恐怖。 了
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