12.

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 自分のような女の子が行きたい場所と、男の子が女の子を連れて行きたい場所が、一致するのかどうか、よくわからないけど。  そもそもあたしの趣味なんかで決めていいのかどうかもわからないけど。 「よし、決まり」  正志が言う。 「まずはここでピックアップして、順番とか、手分けとか、考えよ」 「思ったよりあったね。大丈夫?」  明宏は少女を気遣って言った。 「うん、平気」  白い息とともに少女が答える。  住所表記の起点となる川を渡って東側にある、商業施設。  あのあと、地下街で空いている喫茶店を探してしばらく休んだのは、暖かいところで今後の方針を考えたかったのと、ここが開くまで時間を潰すためだった。  ビール工場として使われていた地域を再開発した施設で、できた当時はそのイメージを残した内装だったが、現在ではあまりそれを意識させられることはない。明宏にしても、親から聞いて「かつてそういう施設だった」ことを知っている程度だ。
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