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下校時間になり教室を出ようとすると後ろからランドセルを引っ張られ私は尻もちをついた。
「あはは、転んでやんの。じゃあなゾンビ女」
田中君のグループが笑いながら転んだ私の横を通っていった。
私はジンジンとするお尻の埃をはらい、田中君達と鉢合わないようタイミングを見て教室から出た。
廊下に出るとすれ違う子達がクスクス笑ったり、私と目が合った子が「オエッ」と吐くふりをする。
私は涙をこぼさないように必死に目に力を入れた。
たまにどうしようもなく泣いてしまいそうになる時がある。でも泣くのはお風呂か寝る前のベットだけだと決めていた。
それに今日は絶対に泣かない。病院へ行ってお母さんに会える日だから。
泣き顔は勿論、目が腫れちゃったり涙のあとなんかが残っていたらお母さんに心配をかけてしまう。
病院へ向かう途中、近所のスーパーで綺麗な箱に入ったお菓子を買い、私は奥歯に力を入れながら涙をこぼさないよう病院に向かった。
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