12人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
1 光夜side.
俺は新規プロジェクトのエンジニアリーダーでスーパーエンジニア(自称)だと思っていた。
この間まではーー。
中途採用された三十代半ばの女性、時精妖がチームメンバーとしてアサインされた。
俺が完璧だと思って実装していたコードに対して、彼女はレビューでたくさんの指摘をした。と当時にコードを入れ替える提案をしてきた。
「スケジュール的にそんな作り直している時間はない!」と俺は怒鳴ってやったが、彼女は微笑みながら「一時間で出来ますよ」というので「やってみろ」といったら完璧なものをつくってきた。
俺が一週間をかけてつくりあげたコードが一瞬にして書き換えられ、しかも見た目も整った完璧なコードになっていた。
そして、その次の日。
エンジニアの全体ミーティングがあると集められた。
部長から発表があり、新規プロジェクトのエンジニアリーダーとして時精妖が選ばれた。
彼女はヘッドハンティングをされたらしく、会社から非常に期待をされているようだった。
おかげで俺は新規プロジェクトから外され、お客様窓口へと配属されることとなった。
彼女が来たせいで俺のポジションは奪われてしまった。
プライドがズタズタになった。
俺はそれから会社に行かなくなったーー。
最初のコメントを投稿しよう!