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銭湯
僕の楽しみは、週2、3回行く銭湯だ。住んでいるアパートにお風呂はついているけれど、よくあるユニットバス。せまくるしいので、銭湯に行く。自転車で少し行ったところにある。
入口を入りまず靴を脱ぎ、下駄箱に入れる。開いていれば、まず間違いなく39番に入れる。3月9日生まれだから39という数字が好きだった。
3月9日というのは感謝の日というらしく、いくつかのカレンダーを見て確認してみたところ、確かに感謝の日とか、ありがとうの日と書いてあるものがあったけれど、ほとんどのカレンダーの3月9日は空白だった。もっと感謝の日というのが広まってくれたらいいのになと思う。
この日も39番に青のコンバースのスニーカーを入れて中に入った。
番台のおばさんの
「いらっしゃい」
に軽くおじぎをして答えてから、まず券売機で券を買う。入浴券410円にサウナが別で130円だ。
おばさんに券を渡してロッカーの鍵を受け取り男と書いてある暖簾をくぐり、脱衣所に入る。すぐにロッカーを見つけて、服を脱ぎ、小さな絞り染めのタオルと無添加石鹸だけを持って体重計に乗る。ここ数年、体重は変わってないけれど必ず体重計には乗る。今日もベスト体重だ。
風呂場に入るとすぐ左手に、黄色のプラスチック製のオケと椅子が積んである。椅子だけを1つ取って空いているシャワーの前に座って全身洗ってから湯船に向かう。
ここの銭湯は、他の銭湯と同じ入浴料なのに湯船が、普通のお湯、日替わりアロマ湯、打たせ湯、電気風呂、ジェットバスが4つに階段を昇り屋上へ出ると露天風呂まである。
湯船を休みながら繰り返しはしごして入る。
この銭湯は最近の銭湯には珍しく刺青の入っている人もOKだ。そのせいか、刺青の入っている人が集まるらしく昼夜問わず、いつも5、6人の刺青が入った人がいた。この日も何名かいた。
サウナに入った時に刺青の入った人の後ろに座りじっくり見る。僕のここでのもうひとつの楽しみだ。
様々な幾何学模様や絵が色とりどりに描かれていて見入ってしまう。ずっと見ていたいけれど、そこはサウナの中なので限界がある。
綺麗な刺青がほとんどだけれど、自分の美しい体に入れるものなので、入れるとしたら慎重に考えて入れたいと思う。
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