星が見ているもの

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 私たちは蒼太に、二重の苦しみを与えていたことを知った。  ただでさえ、病気で辛い時期だったのに。さらに苦しませてしまった。  それなのに、彼の死が自分たちのせいではないと思い込もうとしていたのだ。  このことは私と陽介、二人だけの秘密。  いっそのこと、誰にもばれないうちに、私も星になりたいとさえ願った。 「また、流れ星……」  二度目の流れ星を目撃したあと、唐突に思い出す。 「──あ。蒼太の花壇に、水をあげるの忘れてた」 「……そういえば、草むしりもしないとな」  自然が大好きで、草花を育てるのが趣味だった蒼太は、緑化委員に入り、花壇の手入れをしていた。 『さやか。花の水やり、俺の代わりにお願いできる?』  蒼太の母親から渡された手紙には、そう書き残されていた。  まるで、私が蒼太の後を追おうとしているのを、先回りして止めてくれたかのようだった。
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