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プロローグ
我に返ると、よく我が家に来る銀行員と二人でテーブルに向かい合って座っている。
ビリビリに破き捨てられた投資信託の契約書が床に散乱している。
あぁ、やっぱり良くない金融商品だったのかと理解した瞬間でもあった。
「時間を取らせてすまなかったね…」
彼はゆっくり立ち上がると、私に土下座した。
「すまなかった…。
融資打ち切りで迷惑をかけた事も、今回の将来不安を煽った投資信託の提案も…」
まだ私は自分が何を言ったのか理解していない。
「いえ、こちらこそすいません。
たぶん私も言い過ぎたんだと思います…」
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