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それから私たちは、近くにあったラブホテルに入り貪るように互いを求め合った。
部屋に入るなり激しいキスを交わし、キスの合間に互いの衣服を剥ぎ取ってゆく……
生まれたままの姿になった私たちは、キスを止める事なく立ったまま抱き締め合った。
混じり合った唾液が頬を、顎を伝うほど濃厚に交わした口吻け……
唇を離す事なく守さんは私を軽く抱き上げ、そのままベッドに押し倒す。
先刻も激しく愛し合った事なんて忘れさせるほどの激しいセックス……
苦々しい感情をそのままぶつけてくるような、守さんの荒々しい腰使いと息遣いに私は少し不安になった。
余計な事を云わなきゃよかった、と後悔しても後の祭りで……
だけど、私の名を呼ぶその声はとても優しくて……
溢れそうになる涙を我慢するのに必死だった。
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