Secret STYLE

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「タオル……ここに置いておきますんで、脱いだ服はこのカゴに入れてドアの外に置いといて下さい。洗いますから」 私のマンションのバスルームで、私は守さんにそう説明していた。 雨でずぶ濡れ状態の守さんをそのままに出来なくて、職場からも近い私のマンションへと連れて来たのだ。 「すぐ乾くと思いますけど、それまで……ッ!?」 説明途中の私の目の前で、守さんはいきなり上着を脱ぎ始める。 驚きで言葉を詰まらせた私に、守さんはクスリと笑みを浮かべた。 「何? もう見慣れてるでしょ?」 「そ、そう云う問題じゃ……!」 「じゃあ……一緒に入る?」 「は、入りませんっ!」 焦る私を楽しむかのように、守さんはイタズラな笑みを浮かべてそう云った。 私は思いっきり否定すると、手にしていたバスローブを守さんの胸に押し付けると勢いよくバスルームを飛び出した。 ドアを閉めると、中から守さんのクスクス笑いが聞こえてきそうな気がした。 程よくついた筋肉、厚い胸板、少し日焼けした小麦色の肌…… 私は、先刻目の当たりにした守さんの上半身を振り払うかのように、ブンブンと首を左右に振る。 顔が熱いのは、守さんの冗談に興奮したせい! ……そう云い聞かせている自分が居た。 するとドアの奥からシャワー音が聞こえてきたので、中を窺うようにして背にしていたドアをゆっくりと開ける。 云いつけ通り、守さんは脱いだ服をかごの中に入れてくれていた。 私はため息混じりにそのかごを持って洗濯機へと向かった。
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