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スクリーン上ではエンドロールが流れていた。「脚本・監督 伊藤大祐」の文字を見て心が躍る。ぱちぱちぱちと、開演前よりも大きな拍手が響いた。
「以上で終了です。ご覧いただきありがとうございました!」
がやがやと満足気な空気を醸しながら、来場者は三々五々教室を出ていった。
「ふぅー、この回で1度当番交代だ。」
大祐が未だ最前列の席に座ったままの俺に話しかけてきた。
「すごくよかった。」
「めちゃくちゃ褒めてくれるね。」
「おーい、春日、真里ちゃんと栄太って来た?」
春日が俺たちの近くに寄ってきた。
「まだだけど、もう数分で来るってよ。」
「俺引き継ぐから、お前ら遊びにいってもいいよ。」
「それは悪い。」
俺が急いで言うと、春日は首を振った。
「たこ焼き1つもらったしいいよ。」
「じゃあお言葉に甘えて。」
大祐が後頭部に手をやって答える。
「俺は浪内に言ったの!」
「まあいいや、行けよ。」
「あはは、行こ!」
大祐は俺の手を引っぱった。立ち上がって出口に向かう。
「ありがとう、魔神。」
「誰が魔神だよ!」
俺たちは笑いながら教室を出た。熱気が充満していた教室と違って、廊下の風が涼しかった。
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