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「そういうものなんだ。ってか、冥界も現世と変わらないのね」
しかし、妖怪が多く住む世界の王も人間の王と変わらないんだなと、鈴音はますます不思議な気分になる。
「まっ、こういうこともつい最近までは起こらなかったんだけどね。やっぱり、人間に近い妖怪とか神仏も多いと、話はどんどんややこしくなるよねえ。それにここをいい環境にしていこうとすると、それぞれの言い分が出てきて、対立も大きくなっちゃうし」
でもってすでに重責から離れている月読命は呑気なものだ。
「はあ。だから政権交代なのよね」
鈴音はのほほんとはしていられないから自分が王になるんだったと、そこに気づいてぐったりしてしまうのだった。
戦の準備が進むのに平行して、即位式の準備も進むのだから、鈴音は大忙しだ。が、今日の忙しさは何かが違う。
「こちらがよろしいですわ」
「いやいや、こっちでしょう」
「冠はこれかしら」
「男装もアリですわよ」
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