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妖怪たちはそれに続くと、
「新しい王様だ」
「新しい時代が来るんだ」
と、やんやと囃し立て宴会がスタートしていた。
「よく言った」
「鈴音様、かっこよかったです」
一気に盛り上がる会場の中、健星とユキがそう褒めてくれ、鈴音は良かったと笑みが零れていた。やっぱりこの二人に褒めて貰えるのが一番嬉しい。
「いやあ、これでもう心配はないね」
すでに酔っ払いモードの月読命がそう声を掛けて来たが
「まだ鬼の問題がありますよ」
と健星からずびしっと指摘が入る。うん、健星って本当に月読命に容赦がない。いつもどおりだ。
「でもまあ、こんだけどんちゃん騒ぎしていたら、彼らはどう思っているかなあ」
しかし、月読命は大丈夫じゃないと笑い、あっちを見てみなよと、清涼殿の隅で天海と政子がにやにや笑っている様子を指差す。
「してやられたってことですか?」
健星はじどっと月読命を睨む。
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