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「そうだ。どうせ私が二十歳になったら冥界に呼び寄せるつもりだったみたいだし」
「ああ。仕組まれてるよ。どうせあの左大臣も右大臣も知ってたに違いない。その上で今まで傍観してたんだ」
「はあ。九尾狐とは素晴らしきものですから」
鈴音が溜め息、健星が馬鹿馬鹿しくなってきたという顔、そしてユキは賞賛という、いつも通りの三者三様の反応だ。
「鈴音様、大変です」
と、そこにあの平将門がどかどかと駆け込んできた。その格好はなんと甲冑姿だ。
「ど、どうしたの?」
「鬼どもが動き出しました。出陣準備を」
「ええっ」
鈴音は一週間経ったっけと健星を見たが
「ほらな。無視できなくなって動き出した。行くぞ」
解りきっていたと、さっさと立ち上がった。
戦だ。
となったわけだが、想像していたのとは全く違った。
その原因は直前まで行われていた宴会のせいだというのは解っている。解っているけれども――
「なんでみんな来ちゃったんだろう」
「そりゃあ、祭りだと思っているからだろ。現世でもあるだろ、ケンカ祭り」
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