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断固として反駁する。もし霧崎の嫁が須藤さんじゃなかったら誰になるっていうのだ。話がややこしくなってしまうじゃないか。
だが、御此木は飄々としながらも譲らない。
「おそらく、君を睨んだのはフィアンセが須藤さんだからじゃない。自分が結婚しているという事実を君にバラされたくなかったからなんじゃないかな。そもそも、もし霧崎くんが須藤さんの旦那さんなら、むしろ自分から夫だと名乗り出る筈だとは思わないかい?」
悔しいが、確かに一理ある。よく考えてみれば、「あいつを幸せにするために頑張ってる」とか言っていた霧崎が、矢面に立たされている妻を黙ってみているだろうかーー?
「まあ確かに、不可解であることは認める。だが、霧崎の新宿駅での発言はどうする? 嘘だったとでも?」
「嘘だろうね」
またしても、即断言。
「おいおい冗談よせよ。なんでそんな嘘つく必要があるんだ」
「うーん、そうだなあ。まず嘘が必要かどうかは置いといて、赤津くんは霧崎くんが駅にいるのがそもそもおかしいとは思わなかったのかい?」
「それは多少は思ったが」
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