1パーセントのテレポーテーション

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「黙れ! 僕はそういう青臭い、非合理的な情熱に身を焦がす奴らは嫌いだ。だが、それをわざわざ壊す程無粋じゃない」  それに、霧崎も藍川も、二人は確かに真剣だった。なら、たとえそれが他人から見れば子供の遊びだったとしても、彼らの想いが本当ならーーそれで良いじゃないか。 「全く、彼女もできた事もないくせによくいうよね」  こいつ・・・・・・許さん。自分がモテるからって好き放題言いやがって。  オーダーコールを押す。追加で注文する為だ。店員がやってくる。 「ご注文ですか?」 「はい、キャンティをボトルでお願いします」 「ええ!?」と驚愕の声をあげたのは御此木。  ただいまお持ち致しますと店員さんが去っていく。 「ちょっと赤津くん! まだお昼だよ!? 酒を入れるにはちょっと早すぎるんじゃないかな!? しかもサイゼリアで最も高いワインのキャンティを・・・・・・」 「黙れ、これが飲まずにやっていられるか!」  直ちにテーブルに運ばれるキャンティと二つのグラス。深紅の液体を注ぐ。ニコニコフェイスが引き攣り始めた御此木のグラスに、自分のグラスをチンと当てる。 「二人に幸せと平穏が在らんことを! 乾杯!」
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