なにかいる

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僕の住む漁港の沖に、島があった。 小さな島だ。 地元では有名な島だった。 漁師町なのに、漁師が誰一人として立ち入らない島だ。 噂があった。 ずっと昔から。 それはあの島にはなにかがいると言う噂だ。 子供の頃から聞いてきた。 ただ、なにかいると言う話だが、いつ、誰が、なにを見た、と言う具体的な話は一切ない。 だから僕はその噂を信用していなかった。
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