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「だから何で魔族が?」
「よろしいではございませんか」
「いや意味分からんし」
「バンクリフ、私の代わりに説明しなさい」
「....イチモンジ様、魔王陛下は人間界と平和協定を結びたいと希望されております」
はあ....
「しかしながら魔界は人間にとって脅威と畏怖以外の何物でもありません....」
そだね。
「そこで目をつけ....いえ、考えたのがこちらの国を人間界との橋渡しに利用....いえ、お願い出来たらと」
うん、何かムカついた気がするね。
「魔王の考えは分かったけど、何でこの国?はっきり言ってこの世界じゃ結構嫌われてるけど」
「そこは実力行使で」
いやいや、力ずくで魔界を受け入れろとか誰がやるかっ!
「人間界で認めて欲しいのなら地味な努力を続けていくしかないだろ」
「....ですよね」
バンクリフ....魔王にいいように使われてるなあ。
「なあ魔王」
「はい何でしょう?」
力抜ける....
「魔族ったって生活は人間と変わらないんだろ?」
「そうですねえ、仰る通りですねえ....農民もいれば商人もおりますしねえ」
「だったら何か特殊な技能とか持ってる者は?」
「空を飛んだり高速で泳いだり心臓が3つあったり....個々の能力は高いかと」
いや、軍隊を作るわけじゃないっていうか心臓が3つって....
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