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第5話 闇と光と
ルークスが意識を取り戻すと、見覚えのある彫刻の入った天井に目が行った。いつの間にか光の館に戻って来ていたらしい。
「ここは…」
規則違反をしたものを罰するための懲罰部屋だ。
ここでは全ての力を奪われる。どんなに光の力を使っても扉はびくともしない。そういう作りになっているのだ。
シャワーや洗面所等はあるものの、窓もなく食事用の小さな小窓が足元に開いているだけ。
明かりを消されれば闇しかない。
外の様子が全く分からず、次第に焦ってきた。
オレオルは闇の館へ襲撃をかけると言っていたが──。
シンはどうなったのか。
あのまま闇の館へ戻されたなら、無傷で済むはずがない。アルドル達が後を追ったが、彼らに救えるかどうか。
シン──。
出会って間もないと言うのに、何故か惹かれた。あの瞳に強く惹きつけられ、気が付けば深いつながりを求め。
しかし、一方でオレオルに身体を開かれ搾取され。
心が、壊れそうだ。
膝を抱え蹲る。衣装は長く白い長衣のみ。
一度だけ触れたシンのぬくもりを唇に探す。
オレオルに触れられたことよりも、そちらに意識を向けた。
無事でいてくれればいいが…。
ここを出る手だてを考えるが、一人で出来ることは限られている。
それでも、何とかしなければ。
唇を噛みしめた。こうしている間にもシンの身に何かが起こっているかもしれないのだ。
深く息をし、心を決めた。
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