プロローグ

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「ま、いっか……」  配管の中のゴミを洗浄するのに、予めバンから用意してあるパイプクリーナーを工具箱から取り出す。  そこで、一階からポットでお湯を沸かす音がした。  どうやら、住人が戻って来てお茶を用意してくれているのだろう。だが、冷えたお茶がどうしても飲みたかった。 「うーん……」  後はパイプクリーナーを入れるだけだし。    下へ行って冷たいお茶を頼もうかと思っていると……。  ガゴン!  何故かこの家には不釣り合いな大きな作動音がした。  まるで、何かの巨大な金属製の物体が降りた音。  スイッチの入った音だった。
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