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深山工務店からはバンは快走していた。交通道路は思いの外空いている。バンの中はクーラーは新品だし快適だった。電話で聞いた住所を目指して川岸へと向かう。
「ふふーん。ふーん。おっと、確かここら辺で……。あー、案外近いんだな。あれ?……あれか?」
目的地周辺でバンを脇に寄せると、静かな住宅街のほぼ中央にある一軒家。そこにだけゴミの山ができていた。
「うーん。住所当ってるからなあ。やっぱここだ」
呼び鈴を鳴らすと、ポーンと軽い音が家の内外に力なくなった。
「すいませーん……深山工務店ですー」
静かだった。まるで誰もいないかのような生活音の無さ。
「すいませんー。岩見さんいらっしゃいますーー? 水漏れの修理に来ましたーーー。……??」
しばらくしても……誰もでなかった。
まさかここで、ずっと立っているわけにもいかない。
さあ、どうする?
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