日常

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 そして、そんなたわいもない話をしながら、ツルホでリップグロスを買って、ミセドによって、ドーナツをたくさん買って、その後京ちゃんの家に。  セレブとまではいかないにせよ、それなりにお金持ちな京ちゃんの大きな家は、私たちの溜まり場にもなっている。  まぁ、場合によっては私の家とか智空の家とかにもなるけど、ほとんどが大きな京ちゃんの家。  京ちゃんの部屋は家具だとか壁紙だとか、全体の雰囲気はモノクロが主体で、クールな感じなのに、棚とかクローゼットの中身はズラリとならんだゲームとゲームの攻略本だらけ。 「あーっ、ねぇねぇこのゲームってこないだ出たばっかりの!」 「ああ。うん。もうクリアしたし、やるならやれば?」 「わーいっ! やるやる! さっすが京ちゃん!」  私はノリノリで気になっていた大人気携帯ゲームニンテントーCSのゲームのスイッチをつける。  ゲームなんて、私が持っててもかわいくないから、隠れゲーマーな京ちゃんか、並にゲーマーな智空に借りてやることが多い。  ゲームのオープニングを見ていると、京ちゃんの部屋のドアがノックされる。 「京ー、智空くんと実玲ちゃんが来てるわよ」  入ってきたのは京ちゃんのお姉さん。栗村 奈央(クリムラ ナオ)。二十歳の奈央さんは、とっても美人で、こげ茶色の髪と控えめだけど綺麗な印象が強い。 「ああ、うんありがとう姉さん。入れて」 「ええ。あ、愛ちゃんゆっくりしていってね」  まるで花みたいに綺麗な奈央さんは……うん、やっぱり綺麗。 「ありがとうございまーす」  自分的に精一杯の笑顔で返すと、奈央さんも同様ニッコリと笑ってくれた。  それからちょっと絶って、智空と実玲が入ってきた。
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