ユメノ日記帳

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4月6日 今日は忙しい1日だった。 明日は坊ちゃまの入学式。お祝いの準備で1日が終わってしまった。 坊ちゃまのお誕生日会を兼ねたお祝いのため、明日も忙しい1日になるだろう。 あんなに小さかった坊ちゃまが、もう中学生だなんて。 この屋敷で起動された時のことを思い出す。丁度、坊ちゃまが生まれたばかりの頃。 物忘れが多くなってきた私だが、今のところ、このメモリーは鮮明に思い返すことができる。 忙しい旦那様や奥様に代わり、坊ちゃまのお世話をしたり遊び相手になることも多かった私は、多くの時間を彼と共に過ごしてきた。 私の足にしがみつき、どこへでも付いてまわっていた坊ちゃまも、ここ最近で急に背が伸び、私の背丈をあっという間に追い越してしまった。 見た目は人間とほぼ変わらないが、変化のない私にとって、人の成長は不思議で興味深い。 そのせいで、坊ちゃまを見ていると目が離せなくなってしまう。 人間に対して「興味、感心をもつ」というのは、メイドロボットにプログラミングされた擬似感情の1つだ。 だからこの行動も当たり前なのだけれど、数年前にはなかった違和感を感じている。 やはり、物忘れ同様、私の中身に不具合が生じているのかもしれない。
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