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わたし:本土寺は日蓮宗のお寺です。御命講は日蓮の命日陰暦10/13に行われる行事で、芭蕉の、
御命講や油のやうな酒五升
は、その際に門弟からもらったお酒へのお礼の句のようです。
偶然ですが、芭蕉忌は陰暦10/12です。したがって、一茶の句、
芭蕉忌に先ずつつがなし菊の花
はよくわかりません。
なぎさ:どして?
わたし:陰暦の10月は冬だから菊の花はないの。芭蕉は死ぬ4日前に、
旅に病んで夢は枯野をかけめぐる
という句を詠んでて、季語は……
なぎさ:枯野で冬だね。でもさ、句会の日程が菊の季節で、「芭蕉の命日に先立って菊の花を贈ります。お変わりありませんか?」って意味だとしたら?
わたし:まあ、そう解釈するしかないでしょうね。
なぎさ:一茶も参加して、この地域には俳句をたしなむ人が多かったんだね。
けふはまた紫陽花の会目を細め
ふうん、東葛地域って言うんだ。昔の葛飾って広いんだね。
わたし:本土寺の境内にある秋山夫人のお墓です。
なぎさ:秋山夫人って言い方、おもしろいね。
わたし:父親が武田家の家臣、秋山虎康だからだよ。15歳で徳川家康の第5夫人として嫁ぎ、男子を産んでいます。
なぎさ:早いね。
わたし:28歳でこのお寺の近くで亡くなったと伝えられています。
なぎさ:早いね! 楓がとっても多いよね。紅葉の頃に来ようね。
わたし:庭が気に入った?
なぎさ:うん、ここで眠ってる人も心に残った。
父の名で呼ばれうれしき夏楓
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