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「また2つで良いのかい?」
「あ、いえ、今日は3つでお願いします」
「おや、これは失礼」
「すみません。関西に行った友人が遊びに戻ってくるんですよ」
「そうかい、楽しいと良いね」
「ありがとうございます」
すっかり顔なじみになった店主からどんぶりを受け取る。
それから俺は、何度かそのレンタルを利用するようになっていた。
年を取る、というのは同時に殆どの場合。
町も変わっていくことを意味している。
結構な数の店が無くなっていた事に気づいて、青春のほとんどを一緒に過ごした友人と思い出に浸って楽しんでいる。
一方で、今も現存している店には足繁く通うようにもなった。
思い出の味を楽しむのも一興。
けれど、今あるものを大事にできてこその思い出。
なんてことを思ったりもするのだ。
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