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(ど、どうしよう……こう言う時、がっついても良いんだろうか?)
香澄は、次何をするべきかを考えるために、両手を膝に置いたまま必死に頭をフル回転させる。
すると、スッと香澄の唇にピンク色のマカロンが押し当てられた。
「このマカロンは、食感が軽くて味も面白いんですよ」
男性の言葉と、マカロンの美味しそうなふわふわ食感に誘惑された香澄は、ついパクリと口に入れてしまった。
男性の指が微かに唇に触れたことに最初は恥ずかしかったが
(お、おいしい……!!)
マカロンのあまりの美味しさに、香澄の羞恥心など一気に吹っ飛んでしまった。
これは何の味のマカロンですか?
お土産に買えますか?
そんなことを聞くために、男性の方を見た……はずだった。
けれど、香澄が男性の顔を見た瞬間、質問の言葉が一気に脳内から消えていってしまった。
(そ……その顔の意味は……!?)
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